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鼓膜穿孔の閉鎖法

鼓膜穿孔の閉鎖法について
鼓膜穿孔の閉鎖法とは?

 
鼓膜穿孔の閉鎖法は、外来で処置用の顕微鏡下に行われる「鼓膜穿孔閉鎖術」と、手術室で行う「鼓膜形成術」とに大別されます。

外傷性鼓膜穿孔や慢性中耳炎によって鼓膜に穴が開いたままになってしまった方に対し、穿孔閉鎖術を行います。 中耳の耳小骨の変形や癒着のないこと、耳漏の停止していることが条件であり、局所麻酔下に鼓膜に処置を行い、特殊なシートを貼って鼓膜の再生を促します。

鼓膜形成術は外来で対応できない病変の高度な場合に耳の後ろを切って行います。鼓室の中の処置を必要とする場合などが適応となります。入院が必要となります。
その両者の中間的なものとして、耳の後ろを1~2㎝だけ切り、側頭筋膜または結合組織を採取してあとの操作は耳の中から行うという術式が開発されました。
フィブリン糊を使用する鼓膜形成術です。侵襲の少ない術式での鼓膜穿孔閉鎖が可能になったことにより、鼓膜形成術における日帰り手術の適応が大幅に拡大しました。
 
 「鼓膜穿孔閉鎖術」と「鼓膜形成術」の違い


「外傷性鼓膜穿孔」・「鼓室チューブ留置後の鼓膜穿孔残存」・「慢性穿孔性中耳炎」・「鼓室形成後の再穿孔」などの処置に適応します。

この方法は耳の穴から行う方法で、皮膚に切開は加えません。鼓膜の穴の周囲を傷つけて新しい傷にし、そこに鼓膜が再生する足がかりとなるようにキチン膜を敷いたり、コラーゲンでできたスポンジを詰めたりする方法です。1回での閉鎖の確率は落ちますが、簡単であるため何回か行うことができます。そうすれば慢性中耳炎でもほぼ90%以上の穿孔閉鎖が認められます。

当院での鼓膜穿孔閉鎖術は麻酔時間約10分、処置時間も約10分程度で、OtoLAMという炭酸ガスレーザーを使用し、患者様の負担を極力抑えるように心がけております。


鼓膜形成術は、聞こえを良くする、あるいは中耳を炎症からまもる目的で 鼓膜の穴をふさぐ手術で、目的は「鼓膜穿孔閉鎖術」と一緒です。

穴を閉じるだけで聴力の改善が見られる場合は、耳の後ろを少し切って側頭筋膜を採取して耳の穴から操作を行う耳内法が選択されます。鼓膜の麻酔だけで基本的には日帰り手術になります。

それ以上の操作が必要になるか、耳の穴が曲がっていて鼓膜の穴がすべて見えない場合は、耳の後ろをぐるりと切り、耳の穴の皮膚をめくって鼓室の中の操作まで行います。    
そうなると麻酔は局所麻酔でも入院が必要になってきます。    
さらに高度な慢性中耳炎の場合は、「鼓室形成術」という鼓膜の向こう側の部屋の構造を作りかえるような術式が必要になります。麻酔は局所麻酔でも全身麻酔でもできますが、数日の入院が必要になります。 
 

 

当院での鼓膜穿孔閉鎖術について
適応
・慢性中耳炎で鼓膜に穿孔がある場合
一定期間耳漏が出ていない。
鼓膜閉鎖で聴力改善が認められる。
手術に適した鼓膜の穿孔部位や穿孔の大きさなど様々な条件が必要です

治療方法
①鼓膜穿孔辺縁部を軽く表面麻酔し穿孔辺縁をOtoLAMにてレーザー処理し穿孔縁を新鮮化。
②穿孔部にテルダーミスというシリコン膜のついたコラーゲンスポンジを挿入し終了。



術後の注意点・治療方法について
①手術当日は、入浴はかまいませんが、シャンプーは翌日からにしましょう。
②原則として再診は1週間後です。
③出血したりみみだれが出た場合は、入り口部分まで出てきた液をきれいなティッシュペーパーまたは ガーゼで拭き取る程度にしてください。そして翌日または翌々日には受診して下さい。
④高層ビルのエレベーター、飛行機、トンネルなどは、気圧の変化が激しく、耳に負担をかけるので、避けましょう。ただし約3か月たてば飛行機もOKです。
⑤激しい運動はしばらく避けましょう。水泳は、医師の許可があるまで(約3ヵ月間)、禁止です。
⑥耳鳴・耳だれ・耳の詰まり感などの症状が出る場合があります。





当院   他院様
OtoLAMを用いた
鼓膜穿孔閉鎖術
治療方法 フィブリン糊を使用する鼓膜形成術
なし 入院 日帰り〜1,2泊
局所麻酔(鼓膜浸潤麻酔) 麻酔方法 局所麻酔または全身麻酔
20分 治療時間(麻酔込) 1時間程度
なし 外切開 あり
5,000円程度 費用 7万円程度